質問PickUp 憲法人権
憲法人権に関してのご質問をいくつかご紹介

私の元にいただいたご質問のうち、特に初学者にとって共通の問題となりそうなものをピックアップしていくつか簡単にご紹介します。

なお、私への質問はメール個別指導として随時お申込いただけます。


「公共の福祉」関連
Q.色々ある学説の意味が分かりません

A.学説は無視して結構です。 判例が採用しているとされる「一元的内在制約説」は、憲法上の人権の制約根拠となるのは他の憲法上の人権だけという意味で、これだけ知っておけば十分です。


Q.22条、29条の「公共の福祉」の意味は?

A.22条、29条は経済的自由に関する条文です。これら経済的自由は元々社会生活上の事象で常に他の憲法上の人権との調整を要するものであるため、注意的に「公共の福祉」という文言が重ねて記されているに過ぎません。


「表現の自由」関連
Q.結局、取材も表現の自由なんですか?

A.取材活動について判例は「表現の不可欠の前提であり十分尊重に値する」と述べています。これは表現の自由ではないが、価値は同じという微妙な意味合いです。特殊な例なので判例の言い回しを覚えるしかないと思います。


Q.知る権利は誰の権利?

A.マスコミ等表現側ではない我々一般人の権利です。表現の自由は「受け手」がその自由な表現を知ることができて初めて意味があるので、表裏一体の権利と言われているのです。


Q.民主政の過程での自己回復が困難とは?

A.表現活動が制約されると特定の思想を持った政治家のみが立候補・当選し、選挙は形だけのものになってしまいます。さらにこのような状況下では新しい思想・政治が芽生えないので民主主義の力でこれを回復することができません。表題のフレーズは、そのような事態を想定して表現の自由を含む精神的自由は保護すべき必要性が高いことを表した判例の表現です。


「経済的自由」関連
Q.どうして経済的自由の制約は許されやすいのですか

A.経済的自由は元々社会生活上の事象で常に他の憲法上の人権との調整を要するものであるためです。経済的自由を制限する法律は基本的に社会的弱者の保護を目的にしているので、認められやすいと考えてください。


Q.積極目的・消極目的の区別がよく分かりません

A.積極目的は社会的弱者保護、消極目的は他の一般国民の人権の保護、と区別すれば分かりやすいと思います。


Q.財産権・税金関連は何故二分論ではないのですか

A.どちらも個別的な事情が事件ごとに違いすぎて一般化公式化できないからだと思われます。学習上は例外として覚えていただくのがよいでしょう。


「判例」関連
Q.判例の読み方、活かし方が分かりません

A.判例は「どの条文の」「どの要件について」問題となっているかを意識しながら読むことが重要です。条文のみの公式では不明確な要件があるため、事件の事実がその要件に該当するか微妙なので争われているのです。判例で示された規範により公式を完成させることに気をつけてください。


Q.テキスト記載の判例は全て重要ですか?

A.はい。同じ条文・要件に関連して複数の判例が載っている場合、判例の積み重ねで最高裁の考え方が変わったり、より規範を詳細に言い換えていったりしていることが多いと思います。最高裁の成長記録だと思って読んでみてください。



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