学習の方向性
知識を応用に使えるツールに

単にテキストを丸暗記するだけでは使えるツールとしての知識とはなりません。テキストは「書かれていない事案を解決するための足がかりとなる基礎知識」なのです。

そこでまず、知識習得の時点で今覚えているのはツールであるという意識を持って臨むことが「裏技」学習法の第一歩です。

勘違いしないでいただきたいのは、覚えなくてもいいと言っている訳では決してないということです。
三角形の公式のように応用の基礎となる知識は必要で、その基礎知識は覚える必要があります。


過去問の使い方は3つ
過去問の使い方は3つ

過去問の使い方は、(1)「基礎知識」を確認する、(2)「応用力」を試す、(3)時間配分を疑似体験する、の3つです。

つまり、基礎知識を習得し応用を身に付け「どの問題が基礎知識でどの問題が応用力を試すものか」の判断ができる段階に至って初めて意義があるのです。

後に述べますが「裏技」では本試験1ヶ月前が知識&ツール習得時期になりますので、それまでは、過去問には触れなくてもよいです。


受験経験者は過去問を分析せよ

本試験の受験経験者は、ご自身が受けた本試験問題を「基礎知識を問う問題」と「応用力を問う問題」に分類してください。

分類出来ない人はいつまでも合格できません。行政書士に必要な実務能力がないからです。

とはいえ、原点に立ち返って「裏技」で学習しなおせば、分類した上で応用問題に必要なツールを使って正解を導けるようになりますのでご安心を。


ツールとなる知識とは何か
条文と判例が車の両輪

応用力とは、裁判官の思考方法の実践だと説明しました。

裁判官が事件を解決する際に用いるツールの代表格は「条文」と「判例」です。裁判官はこれらを単なる知識にとどめることなく、公式を導き出し、目の前の事案に当てはめて答えとなる判決を出しています。


条文の構造は「要件(条件)」と「効果(結果)」

条文というのは、ほとんどが「要件」「効果」をダイレクトに記載したものになっています。

民法第四条  年齢二十歳をもって、成年とする。

シンプルな条文ですが、年齢二十歳という要件を満たしたら、成年という法律上の効果が生じる、というものです。
「年齢二十歳になっているかどうか(要件を満たすか)が成年かどうか(法律上の効果の成否)の基準なのだ」という法律の基本構造は片時も忘れてはなりません!

複雑な条文も要件効果で出来ていますので、考え方は同じです。基準を意識してください。


判例は要件を解釈して「規範」化

判例(特に確立された最高裁判例)は「(分かりにくい言葉で書かれている)要件」を解釈によって分かりやすい言葉で言い換えた「規範(判断基準)」を示しています。

皆さん判例は結論だけ覚えていませんか?

判例には「要件」を言い換えた「規範」というものが書かれており、規範は言い換える前の要件と同じ意味であり判断基準そのものなのです。

底辺と高さが事案の事実だとしたら、面積は結論。判例はその間に公式である規範についてきちんと述べてくれています。底辺が変われば面積も変わりますが、公式を知っていれば底辺や高さが違っても正しい面積を導けます。



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